盲目の少女:
いつもの様に、
タイムラインを眺めていたら、
よくある街角ピアノの伴奏に飛び入りで、
盲目の少女が唄っている動画が流れてきて、
思わず見入ってしまった。
聴いたことのない楽曲だったのだが、
感情が勝手に溢れ出て来てしまった。
残念なことに、
同じ動画を再び観ることが出来なかった。
もう一度、あの曲を聴いてみたいと思い探すことにした。
そして、誰の楽曲なのかも知りたかった。
以下、探偵として調査に当たることにした。
Barbara Pravi:
楽曲の手掛かりは、
曲名は、「Voilà(ヴォワラ)」。
曲調は、シャンソン。
調べてみると、オリジナルは Barbara Pravi。
勝手な解釈だが、
楽曲の背景には、Barbara Pravi の生い立ちと過去に辛い経験をしたことが関係ありそうだ。
(セルビアとイランの血を引いていることや、過去の交際相手から暴力を受けたと語っている)
出典:
Barbara Pravi battue : elle se confie sur ses expériences avec des ex violents
https://www.voici.fr/celebrites/barbara-pravi-battue-elle-se-confie-sur-ses-experiences-avec-des-ex-violents-753491
勿論、受け取り側である聴く人によって、
歌詞の解釈は異なるだろうが、
それでも、
心を揺さぶられるという事実だけは、
きっと変わらない。
Eurovision 2021:
Barbara Pravi は、
Eurovision Song Contest 2021 にフランス代表として出場した。
この曲 Voilà で二位になった。
ちなみに、コンテストで優勝したのは、
イタリア代表の Måneskin(マネスキン)。
彼ら Måneskin はその後、
米国でも大ヒットが出たのは周知の通りである。
Eurovision Song Contest 2021 - Grand Final - Live Stream
www.youtube.com
Måneskin と Barbara Pravi が代表として出場したのは、
あの伝説のユーロビジョンである。
『ユーロビジョン歌合戦 〜ファイア・サーガ物語〜』予告編 - Netflix
www.youtube.com
ユーロビジョンは実在する、という事実にやっと気が付いた。
ずっと、映画のお蔭でフィクション(コメディ)だと思い込んでいたのだ。

Emma Kok:
楽曲については、調べが付いたが、
あの動画の少女が誰だったのかは分からないまま。
更に、Voilà を手掛かりに辿っていくと、
Emma Kok というオランダの少女に行き着いた。
それは、
Emma Kok が、オーケストラにゲストとして招待されて、
野外の大観客の前で、Voilà を唄う動画だ。
その動画の中で、
オーケストラの指揮者である André Rieu が、
彼女が深刻な先天性の疾患を抱えている
素晴らしい歌手であることを、
彼女を呼び出す時に、観客に紹介していた。
彼女は、そのような宿命を、
微塵も感じさせない力強い歌声で唄った。
堂々と歌唱する姿には、凛々しい潔さがあり、
彼女の唄声には、覚悟のようなものが滲んでいる。
15 Year Old Emma Kok Sings Voilà – André Rieu, Maastricht 2023 (official video)
youtu.be
このコンサート動画を観ていると、
会場で聴き入る観客の顔がアップで映し出される度に、
涙があふれてしまう。
素晴らしい歌唱は必聴に値する。
是非ご覧になって欲しい。
Lucie Cano:
しつこく、Voilà を手掛かりに調査を進めると、
もう一人の少女、Lucie Cano に行き着いた。
彼女はフランスの少女で、
キッズ・オーディション番組 The Voice Kids 2023 で 2位になった。
(この曲、コンテストでは 2位が定位置なのだろうか。)
Lucie も Voilà を唄っていた。
Emilio Piano のピアノ伴奏と、
淡い幻想的な風景の中で唄う Voilà は、
また別の物語を持っている。
Emilio Piano ft. Lucie - Voilà (Barbara Pravi cover)
www.youtube.com
神秘的な画の中で歌唱している彼女は、
まるで森の妖精の如くである。
才気溢れる彼女の歌唱もまた、
一見の価値あり。
調査終了:
結局、
盲目の少女が誰だったのかは分からないままだが、
調査はここで終わりにすることにする。
調査の目的は、
不遇な境遇に抗う少女を探していた訳ではなく、
何ゆえに、
こんなに心が揺さぶられるのかを知りたかっただけだ。
楽曲そのものに、
逆らえない圧力に抗おうとする心意気が宿されており、
それを歌唱している人たちの覚悟を感じたのでだろう、
ということに気が付いた。
曲の力強さからそう感じた。
もしかしなくても、
何かを背負っていて気持ちが強い人からは、
その一瞬を完全燃焼する気合いが伝わってくる。
そう見えた。
探偵にとっては、無いもの強請りにすぎないが、
その羨望が、惹かれる理由なのだろう。
調査の発端である Voilà(これが私)という楽曲。
色々な人がカバーしていることを知った。
どの歌手も、フランス語で唄っている。
探偵は、
フランス語の歌詞はわからない。
意味が分からないのに、
歌い手の歌声が、
エモーショナル(Emotional)で、
心を動かされて(move)しまい、
涙が零れていく。
これは、エモーショナル・レスキュー(Emotional Rescue)に違いない。

ロックは、「ここにいます。」というメッセージなのだ。
「Voilà」(これが私)明け透けに曝け出すのは、ロックの神髄なのだ。
シャンソンだが、ロックなのだ。
バカボンのパパなのだ。
泣きべそなんて サヨナラね:
涙腺崩壊ソングなのだ。
バカボンのパパなのだ。
「ふるえるこの手で おさえても
ひとつぶ 涙が こぼれちゃうのよ。」
――魔法のマコちゃん
つまりは、
「だけど涙が出ちゃう 女の子だもん」
――アタックNo.1
そんな気にさせてしまうのだ。
何を観ても泣いてしまう、
涙腺がゆるいだけ。
探偵は泣き虫、だっちゅーの。
泣き虫なんて言葉、最近は聞かない。
だっちゅーの、なんてフレーズも、
もう誰も知らないのだろう。
「泣きべそなんて サヨナラね」
――キャンディ♡キャンディ
泣きたい時は、我慢することはないし、
泣くことで心が洗われるとも云う。
ずっと笑って過ごせるのなら、
それが何よりの幸せだ。
だが、 ひとりぼっちになってしまった今。
もう、そんな日々は、
二度と戻らないのだろう。
いつものように、
感傷的になっちまった。
それじゃあ、
後のことは、
よろしく頼むわ。
バイバイ。
















































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