工藤探偵事務所

Resarch and Investigation

青方偏移 と 赤方偏移、渡辺千賀さん登場の巻

kudo-shunsaku2008-04-19


渡辺千賀さんがカンファレンスで喋るというのを知りまして、これは実物の彼女を見ることが出来るチャンスとばかりに参加してきました。どうな風に喋るのか?知りたかったのですよ。


渡辺千賀]テクノロジーベンチャーシリコンバレーの暮らし
http://www.chikawatanabe.com/

参加したカンファレンスはこれです。
あすなろBLOGカンファレンス『スタート×キッカケ×ブログ』
http://www.pasonatech.co.jp/blog_event/event080419.html

会場:秋葉原UDXギャラリー
http://www.udx.jp/gallery/accsess.htm


では、お話された内容を簡潔に記載します。お題目は、

『きっかけを自ら作り出し、変化を起こすための7つのルール』

経歴

所属する組織の規模が、どんどん小さくなっていった。

三菱                          数千
マッキンゼー                   数百
ネオテニー                   数十
ブルーシフトグローバル        1

会社で時間を浪費するもの => 通勤、会食、会議

Disclaimer

誰にでもおすすめ出来るものではない。
嫌われたり、孤独になるのが人生最大の苦痛の人は、絶対に真似しないで下さい。

実力発揮の場をつくる。

外側からチャンスを掴む。
クローズドじゃないところで、力を発揮する。
外向けに情報発信する。

一期一会のチャンスを掴む

現在、難しい変化は、この先の変化じゃもっと難しくなる。
恐怖の「もと」は、親しみがないこと。知れば怖くない。

前向きなあきらめの達人になる

主語を変える。
問題点の改善に時間を使わない。失敗を穴埋めするよりも、失敗より大きな成功でチャラにする。
自分が居なきゃというのは思い込みで、自分が不得意なことはやるべきでない。もし自分が居なくなれば、自分よりもっと能力のある人がやってきて解決してくれる筈。つまりは、自分が居なくても、仕事も会社の世界も勝手に回る。

孤独に慣れる

人の判断を気にしない。
人の評価を聴かない。
批判に耳を塞ぐ。
褒め言葉だけありがたく受け取る。
褒め言葉も額面通り受け取るのではなく、割引気味で。

しない後悔 > した後悔

何もしない時間、過ぎていく時間が後悔。
して失敗してもリカバリ可能。ちゃんと自分の力を発揮していれば、リカバリの場を与えられる。
人間、古い靴を脱いで一度裸足にならなければ、新しい靴は履けない。

大きな理想と小さな達成でやる気をキープ

漠然と「こんな風になりたい、こんな人になりたい」などのイメージをもつ。
「10年後にこうなる。」というのは無理。3年後のことも分からない世の中ですから。

運の流れに逆らわない

運が良いとき、ちょっと「おっちょこちょい」な位でちょうど良い。波に乗るのが大事。
運の悪いとき、淡々とちょっとづつでもやり続けること。止めてしまったらおしまい。

新人時代に教育に来た会計士のお話*1

会計士なんだけどもギャンブラー*2
2泊4日でラスベガスに行き、倒れるまでギャンブル三昧。
最初はちっちゃいレートのテーブルで賭ける。様子見。
調子が出てきたら、大きいレートのテーブルに移る。
大きいテーブルで負け込み始めたら、小さいレートにテーブルに戻る。
途中、どうしても眠くなったら1〜2時間仮眠する。
以上、繰り返し。
ラスベガス行きを年に数回を繰り返し。

こんな感じでしょう。

質疑応答

最初に質問をした風変わりな女性から突飛な質問あり、「どんな質問をされたいですか?」など聴かれ、それを巧みにかわす彼女は流石です。つまりは、トム・クルーズが好きなんだそうです。

その後の質問を要を得ない質問ばかりでしたが、彼女は笑いながら真摯に答えてました。

「どうやってスペシャリティを得るのか?」という質問には、「何がスペシャリティかが問題ですが、あることが出来るけど、もう片方は駄目という人が沢山います。双方やれる人が少ないのでそれがスペシャリティになっているかもです。」と。仕事の幅を広げる、一つのことを得たらそれを横展開していくことが大事なのだと。*3

まだ社会人なりたての新人君*4、計二人からも要を得ない質問がありました。

まず一人目、つまり新社会人一号は、「組織に属していた時に成果を出すという圧力があったと思いますが、どうやって成果を出していましたか?」との質問。

「組織に属していた時よりも、現在の方が圧力は大きいです。成果を出さなければ、次回からは仕事が来ないでしょうし。組織に入れば、人数が足りなくなれば勝手に仕事が来ますし。ところで成果を出すには、絶対に成果を出すという意気込みが大事でしょう、当たり前かもしれませんけど。」

これに加えて*5「意外な成果を出す事が大事。1を求められて、1を返すのでは面白くない。1γとか返したい。これは『私自身の期待に応える』のです。自分自身のために。」*6

そして二人目、つまり新社会人二号は、「どんな人が好きですか?」と言った趣旨の質問だったが、それに対しての彼女は、「仕事についてですか?恋愛についてですか?」と返し、二号は「。。。できれば両方お願いします。」との事。

「何の仕事でもきっちりやり遂げる人が好き。水道の修理を完璧にしてくれる人とか。恋愛も似ているけど、何かに打ち込んでいる人が好き。それに美を感じる」だそうです。後は、トム・クルーズでしょうね。やはり不細工よりは、美形にこしたことないですよね。

でも一番の愚問だったのは、新人君達ではなく年配の男性の質問でした。*7アメリカでゴルフをやると、18ホール回っても皆ナイスショットと言う。日本でゴルフをやると沈黙で。そんなに国民性が違うものなのでしょうか?」*8と、回答は「そりゃそうですね。アメリカに居るのは、国を捨て家族を捨て、親類縁者を捨てて、見知らぬ新天地に来たひとばかりですから、遺伝子が違うのでしょうね。アメリカにも原住民の方々は居ますけどね。」だそうです。

所感

所感としては予想通り、彼女が執筆した著書「ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない)」で書かれたことの一部をお話していました。

ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない) (朝日新書)

ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない) (朝日新書)

渡辺さんのブログで予稿が出てました。こちらもどぞ。
19日のセミナー「スタート×キッカケ×ブログ」で話すこと
http://www.chikawatanabe.com/blog/2008/04/19.html

追記:

このカンファレンスの前に勝間和代さんとの競演もあった様子です。
そっちに行きたかったなぁ。でも女性限定みたいだったそうです。

女性ばかり500人のパネルディスカッション無事終了
http://www.chikawatanabe.com/blog/2008/04/post-5.html

NIKKEI丸の内キャリア塾セミナー 「専門性を高める」‏ 感想リンク集
http://kazuyomugi.cocolog-nifty.com/private/2008/04/nikkei_618e.html

第45回レギュラーセミナー 専門性を高める
http://www.adnet.jp/nikkei/career/seminar45_0417c.html

勝間 和代さん(経済評論家、公認会計士

渡辺 千賀さん(Blueshift Global Partners社長)

[勝間和代] 私的なことがらを記録しよう!!
http://kazuyomugi.cocolog-nifty.com/private/

お金は銀行に預けるな   金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)

お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)

蛇足:

渡辺千賀さんの本を読む切欠は何だったか忘れてしまいましたが、それ以前に読んでいて心の糧にしていたゲーテの格言に彼女が言うことが酷似していることに気づきました。

最たるものに『他人の評価気にしない』がありますが、それだけではなかった筈。

You do not care about other people’s evaluation. - Goethe
http://d.hatena.ne.jp/kudo-shunsaku/20070406


そういえば前年度にちょっとだけ新しい方々にお話しました。その時に渡辺千賀さんの本の内容を引用させて頂いておりました。それとゲーテとの相似点を唱えています。宜しければどうぞ。

The Pursuit of Happyness
http://kudo.shunsaku.googlepages.com/pursuitofhappyness

The Pursuit of Happyness
http://www.scribd.com/doc/650857/The-Pursuit-of-Happyness

*1:-教えて貰った肝心の会計のことはすべて忘れたのだそうだが、このエピソードだけ覚えているのだそうーです。-

*2:-たぶんストレス解消のためなのか?-

*3:-非常に納得です。スペシャリティとして色々出来るようになる。そうでなければ、誰もやってないことをやるのも手ですよね。-

*4:-質問するのも聞く内容も耐えないような話し方で、たぶん、ほんとにしょーもない奴です。男は本当に駄目ですな、肝が据わってないし。女性の方が堂々ととしてますよ。男女関係なく、結局、「人間は腹です」。マイ格言より。-

*5:-他の質問に対する答えだったかもしれませんが、-

*6:-『自分自身の期待に応える』ことは大事というか、これ無しではありえないと俺は考えてます。やはり自分が創出し送出するものであれば、そこに自分らしさがなければ。それはいうなれば、自分らしさを忘れない。自分らしさを出し続けることだと考えます。-

*7:-何の仕事してるんだろう?と想わせる人です。お歳は存じませんがいままで何を経験し知識を蓄えてきたのでしょうか?。という訳でやっぱり男は駄目ですなぁ。-

*8:-と、なんだそりゃ?の質問。他に質問することないのかね。スタートレック見ろよ、と言いたいですよ。日本では「宇宙大作戦」ですよ。。-