『フューチャリスト宣言』所感

kudo-shunsaku2007-05-15

遅ればせながら少しだけ書きます。

『フューチャリスト宣言』

5月8日に書店に並ぶと聴いていましたが、5月7日にはありました。
早速、購入しました。でも「まえがき」と「あとがき」だけ先に読んで、内容はじっくりと少しずつ噛むように読みました。

今回は茂木健一郎さんとの対談した内容になっていました。

フューチャリスト宣言 (ちくま新書)

作者: 梅田望夫,茂木健一郎
出版社/メーカー: 筑摩書房
発売日: 2007/05/08
メディア: 新書
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梅田さんのお話もいつも通り期待していたのですが、ある意味それよりも一番興味深く、面白かった（恐かった）のは、茂木さんが仰っていることがかなり、ずばり、ばっちり、当たっているような指摘ばかりだった点です。

中でもどっきりな部分がこの件です。

『僕はインターネット時代には、逆説的ですが、古典的な教養というものが、復活するんじゃないかいう気がしています。総合的な視座が求められる世になるから、かえって、それこそ孔子だとかゲーテだとか、総合的な知を実現した人たちに関心が再び向かうだろうというのが僕の直感です。ネット時代の教養における「固定点」のような役割を本がするのかもしれませんね。』

まさに。。。俺のコトでしょうか？

脳を研究しているということは人間行動についても精通しているという事なのでしょうね。恐るべし茂木健一郎。

たまたま出遭ったのがゲーテでしたけど、次は孔子にいけば良いのですね？

それと探偵が、混沌とした世界観を「鳥瞰」しようと試みようと思っていたのは間違いなくその通りです。ほんの少ししか飛べないのですけどね。

対談の最後に茂木さんが、

「オープンにして遇有的なプロセスでやっていかなければ、生命体の成長ということはありえない。それは生命の一大原則なんですよ。」

まさに人知を超えた生命の仕組みなのですね。

関係ありませんが、何故かタイレル博士が説明してくれたレプリカントの仕組みを思い出してしまいました（おかみさーん、ブレードランナー "Blade Runner" ですよー）。

ルドガーハウアー (Rutger Hauer)扮するレプリカントのロイ・バッティ(Roy Batty)が創造主であるジョー・ターケル (Joe Turkel)扮するタイレル博士(Eldon Tyrell)に脅迫めいた延命を迫るシーンのタイレル博士の回答です。

「細胞の構造を変えるといういうことは、生命体全体の死を意味する。」

というような台詞だったと記憶しています。人間が想像したレプリカントでさえも生命体としての原理原則から逃れる術はないのです。まさに命の不思議。

「生命原理に沿うということが間違いであるはずありません。」