今日の格言
「計り知れないものが面白い」
『『ファウスト』にはとてつもなくはかり知れないようなところがある。悟性を武器にしていくらあれに近づこうとしても、無駄な話だよ。』
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ Johann Wolfgang von Goethe
引用元:『ゲーテとの対話』中巻154ページ
- 作者: エッカーマン,山下肇
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1969/12/16
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解説では、『ファウスト』には扱いに困るような矛盾と相反を孕んだものがあるということです。それが魅力になっているという解釈です。その反面、計算や思考で理路整然と創り上げた芸術は、一見よくできているようでいて、どこか物足りないものであり、人の心をつかむ力強さに欠けているのだそうです。
対象が映画や小説等の場合では、確かに意表をついた展開には想わずのめり込んでしまう場合もありますね。でもそれはちゃんとそれまできちんと段取りを踏んでいて、もしくはちゃんと伏線を引いた上で話が進んでいるといった場合ですよね。全てがブットンでいたら何も驚かないでしょうし。
加えて解説では、「この人には何か計り知れないところがあるな」と思った時に相手にグググッとのめり込んでしまう、とありましたが、そうでしょうか?
対象が人物の場合だったら、ちょっと違いますよね。対象によって違うような気がします。
勝手ではありますが、普遍的に言い換えるのだととしたら『底が知れたものに、深くは嵌まらない』とは想いますけどね。