工藤探偵事務所

Resarch and Investigation

gOS (Rocket) 登場の巻。ついでに日本語使えるようにしてみました。

kudo-shunsaku2008-01-30




「グーグルOS」 "Google OS" って夢の話だろ?。。。と思ってました。



なぜそのように考えているのかというと、「グーグルOS」って彼等の独自サーバー環境のことを指すものだと思っていたのです。彼等はサーバーをすべて自作した環境でしかも自身のサービスのために超独自カスタマイズされたクラスタリング・システムは、サービスを円滑に運用するために分散処理と管理運用をこなすために設計されたもの、それ自身がグーグルにとってのある意味本質であり、決定的差異を醸し出す財産であることでしょう。それを公開する訳ないし。とそんな風に思い込んでいました。

師匠と会話している際に、 "gOS" って単語が出てくるので、何を言ってるのだろう?と思っていました。"g" って、"Google" じゃないですよね?と思ってたら、やっぱりグーグルだというのです。しかも既に公開されているのだそうです。まさか本当に出てくるとは思ってみませんしたよ。。。

真偽を確かめたら、、、ちょっと違うみたいデスヨ。。。だってロゴ違うし。

gOS 2.0登場 - Google Webアプリ満載 - 2008/01/10
LinuxベースのOS、gOSの最新版となる「gOS Rocket 2.0.0」の提供が開始された。gOSはLinux(Ubuntu + Enlightenment)をベースにして構築されたOS。最初からGoogleの提供しているWebアプリケーションを活用するように設定されており、ひとつ前のバージョンはWal-MartからプレインストールPCが199米ドルで販売されるなど話題になった。」


どうやら個人向けクライアントというかパーソナルユーザ向けの簡易用途のためのOSみたいです。
すでに米国では、Wal-mart で gOS を搭載したパソコンを "gPC" として販売しているそうです。。。
意外に上出来なgOS - 2007年11月20日
ほとんどGoogle PC、gOS搭載の低価格PCを米Wal-Martが販売


ここがその肝心の "gOS" のサイトです。

gOS - Discover a good OS.

ちゃんとここを読めば書いてありました。gOS これはグーグルが提供しているものではありません。
紛らわしいけど、gOS は "good operating system" を意味していて、この gOS を作ってるだけの会社、つまり "Good OS" という会社なのだそうです。

でも暗に意図的に gOS の g は、good だけじゃなくて、great あるいは green も想像されるのだろうし、なんと言っても Google を意識させているのは間違いないです。

A Good OS Company
...gOS Team & Community for doing the impossible on a daily basis....Everex for taking a leap of faith in gOS and in free and open source software....Google for making great products and permitting us to use Google trademarks, icons, shortcuts....Enlightenment for common sense and preparation....Ubuntu for a great community and Linux distribution.


gOS は、グーグルが提供している訳ではなく、直接関係ないのかもしれないですけども、見た目は楽しそうだしどんなもんだろう?と興味を持ちまして*1、早速ダウンロードして試してみました。
ダウンロードしたものは、イメージファイルになっているので、サイトに書かれているが侭にCDに焼きます。そしてそのCDでブートするだけで使える様子です。ダウンロードして試したのは、以下の環境です。

Machine Environment

gOS version : gOS Rocket 2.0.0 Beta-1 [gOS 0.16.999.041]
PC Envrionments : Intel Pentium 4 CPU 3.40 GHz x 2, Memory 2GB [HP dc7600 SFF P4-650]

タイミング良くたまたま今回使えたマシンが結構スペックが良かった訳なのですけど、もう少し貧相なマシンでも充分使えるような気がします。*2

早速、CDを入れてブートするだけで gOS 使えるようになりました。この簡易さが最重点でしょう。
ところで前述のニュースの通り、このgOSの中身は Liunx (Ubuntu Linux) がベースになっています。
オフィシャルページの説明にも同様の記載がありました。

gOS - Features good technology
Technology Good technology. gOS runs on Ububtu + Enlightenment which in "geek" means... Very sexy.

見た目は、デスクトップ・マネージャの "Enlightenment" が利用されています。*3

綺麗な緑をベースとした色調のデスクトップ画面が表示されて、Mac OS X の Dock 風味のアイコンが並んでいます。

触ってみると、

gOS = Ubuntu 7.10 + E17 + Green Color + Easy Action

という感じに想えました。

要するに、

「インターネット端末」 "Internet Terminal" なのですね。

必ずインターネットに接続された状態で使用すべく、そしてブラウザだけが動けば良い。アイコンで表示されているのは、ウェブ・アプリケーションであり、ほとんどがグーグルのサービス群です。

gOS 2.0登場 - Google Webアプリ満載 - 2008/01/10
「gOSでインテグレートされているWebアプリケーションはGoogle Mail、Google NewsGoogle CalendarGoogle MapsGoogle DocsGoogle Products、MeeboYouTubeBloggerFacebookWikipedia、Faqly、Box.netなど名だたるサービスばかりだ。」

パソコンは、インターネットの入り口に過ぎない。そんな考えに基づくものなのであり、ブラウザだけあれば良い、そういう使い方でしょう。つまりは、「インターネット端末」 なのです。

実際、探偵も家でパソコンを使うとしてもブラウザ (Firefox) と音楽再生ソフト (iTunes) 位ですよ。
探偵も含めた、そういう人々にはこれで充分かもしれません。

さらには、インターネット・カフェなどや空港など公共の施設でこれがズラッと並んでいればこれで事足りることであり、充分過ぎることでしょう。そういった場所で敷いているカーペットもグリーンにすれば

「グリーン・スペース」 "Green Space"

になることでしょう。「グリーン・スペース」 "Green Space" って意味不明かもしれませんが、なんだか「緑色」ってふれあいな感じがするから、「ふれあい広場」みたいな、そんなイメージです。

英ヒースロー空港に「Google Space」がオープン--リアルな実験の場に

フォトレポート:「Google Space」が英ヒースロー空港にお目見え

そしてgPCをグーグル・スペース "Google Space" に置けば

「グーグル・グリーン・スペース」 "Google Green Space"

となることでしょう。。。緑地化計画? Plan for afforestation? Landscape?

Googleのサービスに最適化した「gOS」搭載PCが登場

gOS: Where Computers Are Headed?

gOS―コンピューティングの未来形?

gOS 2 の日本語化

ところでデフォルトでは英語しか表示出来ません。現在ベータ版ですし、今後は国際化された違うディストリビューションも出るかもしれませんけど。現状このままでは日本語が使えない様子なので、ローカルのハードディスクにgOSをインストールして日本語化してみることにしました。
中身は Ubuntu だそうですので勿論、国際化そして日本語化はされています。ですからそれを適用すれば良いということです。

しかしながら Ubuntu の知識どころか、Linux を普段まったく使ってないので、何すればさっぱり分からないのですけどね。探偵も SunOSユーザだった*4のが、いつの間にかすっかり Windows ユーザですもん*5。なので色々調べてみましたら情報がありました。

それで今回の gOS Rocket 2.0.0 Beta-1 *6でも日本語の表示と入力ができるようになりました。ウィンドウ・タイトル部分や一部のダイアログなどで文字化けしてしまう部分が残りましたが、使うのには支障ないです。*7

大まかな手順としては、

CDでブート。英語を指定。
英語でローカルにインストール*8
パッケージ・マネージャで日本語関係のパッケージの追加
モジュールのロード、フォントの設定

といったような流れで出来ました*9。そして各々設定後、反映させるために再起動するのを忘れずにしてください。

但し、フォントがない状態など、タイミング悪く設定を反映させてしまうと、メニュー自体が文字化けで何も見えなくなっちゃてしまいますのでご注意下さいませ。*10

やるべき手順は、以下の情報が参考になりました。

gOS日本語化

greenOS「gOS」を日本語で活用

gOS完全日本語化への道〜キーボード編

gOS2.0がリリースされていた

gOS完全日本語化への道〜Themeの日本語化

gOS 日本語キーボード変更その1


という訳で普通に使えるようになりました。下の画が実際に動かしたときのスナップショットです。ご覧下さいませ。


果たして生き残るのか?

実際に見てみた乾燥の芋としては、「こういうのもあり」だろうなぁということ。

比較すべきは、Web Desktop (or Web OS) あたりのサービスなのでしょうけど、それより簡易で敷居が低いような気がします。このアプローチは、使う人の側に親切なものです。そういう意味でアクセシビリティに優れているのでしょう。



そして経緯から鑑みればX端末あたりを想起させる「インターネット端末」 "Internet Terminal" というブラウザだけ動けば良いのだ*11、という機能を削ぎ落としたものです。これからさらに進歩するであろう 100ドルPC つまりは OLPC(One Laptop per Child) などで動くのでしょう。

そして最後に想い出したのは、JavaStation*12 や Oracle NC (Network Computer)*13 といった消え去っていった製品群です。

さてはて gOS は、生き残るのでしょうか?

*1:-Google が提供しているものではないとしても、それにそれはそれで確認してみる価値はありそうだと思いました。-

*2:-貧相なスペックでも充分使えるようなもの、というのが本意なのでしょうし。是非、余っているマシンがありましたらお試し下さいませ。-

*3:-普通のというか多くの Linux ユーザは、デスクトップ・マネージャにGnomeもしくはKDEを利用している様子です。勿論、ディストリビューションに因るのでしょうけども。探偵は普段は Windows しか使ってないので Linux のこと良く知りません。すいません。-

*4:-一時期 Macも買って使いましたけどね。-

*5:-最近 Mac Book 買いましたけどね。使ってません。埃被ってます。-

*6:-以前のバージョンである gOS 1.0.1 も試してみました。このバージョンではちょっと頑張れば日本語にすることができる様子です。同様の方法で gOS 2.0.0 Beta-1 も大体同じ方法で日本語化が出来ます。ちょっと面倒ですけど。-

*7:-どうやらそこまでやろうとすると大変そうなのでやる気なくなりました。-

*8:-最初から日本語にしちゃうと文字化けで何も見えなくなっちゃいました。。。-

*9:-詳細は忘れちゃいました。色々弄ってたらうまく出来ました。-

*10:-その際は無闇に頑張って続けていくのも一つの手ですが、再度インストールし直すのがオススメかもしれません。すぐインストール出来ますので。-

*11:-バカボンのパパ。-

*12:-SUNが過渡期に提供していたJava Appletをアプリケーションとして動作させるクライアントマシン。同系統のジャンルにJava OSやJava Chipなどの試みがあった。-

*13:-JavaStationと似たようなもの。真似っ子動物。-